ぶつかったのはお互い様

地下鉄の改札を通って中にはいると、狭い階段の降り口で二人のサラリーマンがなにやら話をしていました。こんなところでなに道塞いでいるんだと邪魔だなぁと思いつつ近い付いていくと、私に気がついたのか二人は階段を下りていく。

そしてその後ろをついて行く形で階段を下りていくと、前を行くサラリーマンはまだなにやら話している。すると少しだけ話している内容が聞こえたかと思ったら、どうやら片方のサラリーマンがぶつかってきたんだから謝れって言っているんです。

なるほど大声ではないけど喧嘩していたんですね。

ちなみに謝れと文句を言っている方は30代前半の男性(Aさん)。それに対してべつにいいじゃないかと、いい加減にしてくれという態度を取っているのが40代半ばの男性(Bさん)。どちらも見た目はまじめそうな普通のサラリーマンです。

Aさんは「あなたがぶつかってきたんだからあやまってくださいよ」という。
Bさんは「ぶつかってきたのはあなたもいっしょでしょ」という。
さらにAさんは「だったら駅の監視カメラに映っているはずだから確認しましょうよ」
Bさん「べつにそこまでしなくてもいいでしょ」
Aさん「脇腹に当たったんですよ。痛いんですよ。謝ってくださいよ」

とまあこんな感じ。

階段を下りきった後もそのまま二人は口論しながら歩いていきました。

全く、あまり関わり合いたくないので私は無視しましたが、正直聞いててイライラしましたね。

これは個人的な考えですが、基本的にぶつかるというのはお互い様なんですよ。歩いているときにどちらか一人が避けるだけで普通はぶつかりません。ぶつかるのはどちらも避けないからです。

ただ、どちらかが一歩も動かず立っているだけの状態のところに人がぶつかってきた場合は例外で、このようなときにはじめてぶつかった方、ぶつけられた方という立場ができあがるんです。

車同士の事故でも同様な事がいえます。両方が動いていれば大なり小なりどちらにも過失が生まれます。
また、片方が確実に止まっていれば駐車違反等の違反をしていなければ基本的に止まっている方の過失は0になります。路以外の駐車場敷地内などでは互いに少しでも動いていれば基本50:50になることがほとんどです。

そういった日本の法律の在り方を考えれば、別に車線もなにも無いようなところで歩行者同士がぶつかった場合、やっぱりお互い様なんですよ。

なので今回のようなAさんとBさんのやりとりを見ていると。

一番いいのがお互いに謝る。
次に気分は悪いかも知れないけど公平と言うことでどちらも謝らない。

で、Aさんの自分は謝らないでBさんにだけ謝罪を求める。っていうのはいささか自分勝手ではないだろうかと思ったわけです。

まあ、そんな事を考えつつ私はホームで電車を待っていたんですが、突然斜め後ろから人がやってきて、私に擦って通り過ぎた人物がいました。

なんとAさんです。

おぉぉぉい。お前さっきBさんにぶつかったから謝れって執拗に食いついていたよな。なのにお前は人にぶつかって素通りか?しかも俺は100%止まっていたぞ。

まあ、体と体がぶつかる程ではなく洋服がこすれる程度のものだったので私はなにも言いませんでしたが、しかし充分なスペースがあるにもかかわらず人にぶつかりそうなギリギリの所をスタスタと歩いていくAさん。

なんと言ったらいいか。

あの時、もし、もう少し強くぶつかっていたら。
今度は私が「謝れ」って突っ掛かって言っていたかも知れませんね。
自分の事を棚にあげんじゃねーって(笑)

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